採用お役立ち情報 2022.06.06

採用に役立つ適性検査13選|特徴や選び方をご紹介

#新卒採用#中途採用#適性検査

自社で活躍できる人材を採用するには、応募者の人間性・考え方の軸・価値観を知り、募集ポジションにマッチする人材かどうかを見極める必要があります。実りある選考を進めるために役立つのが、応募者の能力やパーソナリティを定量的にはかれる適性検査です。

就職みらい研究所の『就職白書2022』によると、新卒採用で「適性検査・筆記試験を受ける」と回答した応募者は全体の57.3%と半数以上が受検しており、適性検査は採用選考のプロセスで多く用いられていることがわかります。

とは言え、適性検査は様々な種類があり 「どんな検査が合うのかわからない」 「どの検査を使えば効果的か」 と、考える採用担当者もいるのではないでしょうか。

そこで、今回は適性検査を選ぶポイントや、さまざまな検査の特徴をご紹介します。

※引用:就職みらい研究所『就職白書2022』-リクルート株式会社

CONTENTS

    適性検査を実施する目的

    適性検査には2つの目的があります。

    応募者の資質をはかる

    応募者がもつ資質をはかることで、自社のカルチャー(理念・社風・価値観)や募集職種の適性にマッチした人材の見極めに役立ちます。

    適性検査ではかる資質は、主に以下の3つです。

    ■適性/性格
    └応募者の人間性・考え方の軸・価値観などの「パーソナリティ」をはかる

    ■能力/知的能力
    └応募者の思考力・論理性・数値能力などの「基礎能力(知的能力)」をはかる

    ■対応力
    └コンピテンシー、対人関係能力といった「職場適応性」「ストレス耐性」をはかる


    ※必ずしも、すべてのタイプをはかる検査を実施しなくても問題はありません。採用活動のゴールから逆算し、選考プロセスに必要な検査を導入しましょう。


    応募者との接点づくりにも役立つ

    適性検査には、応募者に結果をフィードバックできるサービスもあります。自己理解を深め自己分析を進めていくために、応募者自身も検査の結果が気になるもの。

    「当社の選考では、検査結果をフィードバックします」と事前に発信し、応募を集められれば応募者との接点づくりにも役立ちます。

    また、適性検査は選考が進んだ際の魅力づけにも活用できます。検査結果を踏まえて、応募者に自社で活躍できるポイントを伝えたり、応募者の価値観に寄り添ったキャリアイメージを提案したりすれば、入社後の具体的なイメージが持ちやすくなります。

    選考が終盤まで進んでいる応募者は、入社してほしい有力な候補者です。検査を上手に活用して魅力づけを行い、応募者の入社意欲を向上しましょう。


    適性検査を導入する3つのポイント

    【1】信頼性と機能性を重視しよう

    まずは、検査の特徴を事前にチェックしましょう。

    ・検査結果の信頼性が高いサービスかどうか(測定の誤差が少ない、安定した結果を出している…など)
    ・どんな形式の検査か(Webや紙といった検査形式、オンライン・インハウス・テストセンターといった実施会場…など)
    ・検査の所要時間はどのくらいか
    ・不正行為の対策がとられているか
    ・管理画面は操作しやすいか(Web検査を利用する場合)


    【2】見極めたいポイントを押さえよう

    次は、応募者のどんな点を見極めれば自社にマッチするかを考えます。

    どんな人が望ましいかを分析・検討し、応募者の見極めに必要な基準点を設定できると選考がスムーズになります。その上で、必要な検査のタイプや項目を網羅できる検査を検討しましょう。

    ※可能であれば、自社で活躍している社員や採用したい人物のイメージに近い社員数名に応募者と同じ検査を受けてもらうことで、見極めの精度があがります。

    【3】どの選考プロセスで実施するかを検討

    最後は、選考時のどのタイミングで検査を実施するか検討します。

    選考序盤で検査を実施した場合は多くの応募者が受検するため、費用がかかります(その分、よりマッチした人材を選考しやすくなるメリットもあります)。予算や検査費用を踏まえて、ベストのタイミングを模索するとよいでしょう。

    適性検査の特徴

    代表的な適性検査と聞かれれば、『SPI』『玉手箱』を思い浮かべる採用担当者も多いのではないでしょうか。これらの検査は、総合職の適性をはかる検査として新卒採用で多く利用されており、言語/非言語の能力テストと性格テストから応募者の資質を総合的にはかります。

    特に、新卒採用での適性検査は、主に応募者の行動特性やポテンシャルに焦点をあてている検査が多いです。面接だけでははかれない性格の特性基礎能力(知力)を判断できる点が特徴です。

    また、中途採用では性格の特性/知力に加え、志望者がもつスキル・キャリアの価値観・ストレス耐性を重視している場合が多いです。

    近年ではオンラインも活用

    コロナ禍において、近年ではオンラインを利用した採用活動が多く導入されるようになりました。

    適性検査も同様で、自宅受検型の検査を実施する企業が増加。企業は試験会場が不要となり、応募者も移動時間や交通費がかからないため、効率化が図れる利便性があります。


    おすすめの適性検査4タイプ13選

    タイプ1-オールラウンドに診断


    <1>SPI3

    https://www.spi.recruit.co.jp/

    運営企業:株式会社リクルートマネジメントソリューションズ

    適性検査のスタンダード
    40年以上の実績を持つ、適性検査のスタンダードと言える存在です。年間利用者数14400社/受検者215万人(2021年12月現在)を誇ります。

    《ポイント》

    ・性格適性検査と能力検査(言語・非言語)がセット。社会人に必要な資質を明確化。
    ・運営年数を重ねアップデート。受検者数も多く信頼性の高い分析を実現。
    ・専門知識を持たなくても、受検者の“人となり”が理解できるわかりやすいレポートあり。
    ・利用企業の67%が従業員数300人以下の企業と、幅広く利用されている。


    <2>玉手箱III

    http://www2.shl.ne.jp/product/index.asp

    運営企業:日本エス・エイチ・エル株式会社

    新卒採用の代表的な適性検査

    SPIに次いで多くの企業が利用する、代表的な適性検査の一つです。同社が営む人事コンサルティング事業でのノウハウを投入し、信頼性の高い結果を実現。多くの企業から支持を集めています。

    《ポイント》

    ・知的能力とパーソナリティの両面から総合的に測定可能。
    ・診断結果は、入社時にチェックすべき「バイタリティ」「チームワーク」などの9特性のフォーマット、もしくはパーソナリティをはかるIMAGES検査6尺度のフォーマットにて報告。
    ・新卒採用の母集団形成および初期選考に活用できる『玉手箱I Ver.2』と連携した利用も効果的。



    <3>SCOA総合適性検査

    https://www.noma.co.jp/service/j_as/scoa_top.html

    運営企業:株式会社日本経営協会総合研究所

    「知・情・意」から多面的に評価

    「人を知り、人を活かす」をコンセプトに、1985年に開発。一人ひとりの個性を理解し、持ち味を生かすことを目的に「知」「情」「意」の側面から、応募者を多面的に評価します。

    《ポイント》

    ・基礎能力(知的能力)や事務能力(実務遂行能力)と、持って生まれた気質や後天的に形成される性格や意欲などの情意的側面から総合的に診断。
    ・仕事への取り組み方(スピードや確実性など)、ストレス傾向もチェック可能。


    <4>TAP

    https://www.tap-tekisei.com/

    運営企業:株式会社日本文化科学社

    コストパフォーマンスに優れる

    能力問題と性格検査を組み合わせた総合的な診断テストです。スピーディーな採点と比較的安価な費用感で、効率的に検査を実施できます。

    《ポイント》

    ・能力検査(言語、数理、理論)と性格検査(バイタリティ、対人的側面、行動的側面)で構成。
    ・上記それぞれの検査結果のほか、対人や社会に対する4つの「不調和傾向」も測定可能。


    タイプ2-スキルチェックに強み


    <5>GAB/CAB

    http://www2.shl.ne.jp/product/index.asp

    運営企業:日本エス・エイチ・エル株式会社

    職種適性の判断に役立つ
    『玉手箱』を提供する日本エス・エイチ・エル株式会社が開発。総合職の適性をはかる『GAB』、IT業界に代表されるコンピューター職の適性をはかる『CAB』も、定番の検査として広く使われています。

    《ポイント》

    ・『GAB』『CAB』ともに、知的能力とパーソナリティを診断。『玉手箱III』同様の9特性や、事務処理能力がそれぞれレポートに反映。
    ・GABでは、営業や研究開発など7つの職務適性と将来のマネジメント適性を測定。
    ・CABでは、システムエンジニアやプログラマーとしての適性を測定。


    <6>内田クレペリン検査

    https://www.nsgk.co.jp/uk

    運営企業:株式会社日本・精神技術研究所

    作業能力から資質を診断
    約90年の歴史がある心理検査の一種で、年間70万人の受検者が利用。検査では、簡単な足し算をスピーディに進め続け、作業能力や能力を発揮している時の特徴を測定します。

    《ポイント》

    ・能力、行動の特徴、性格を測定。
    ・一桁の足し算を連続して行なうため、質問形式の検査と比べて対策がしにくく、受検者の資質が反映されやすい。
    ・言語の制約を受けないため、外国人採用にも活用しやすい。


    <7>3Eテスト

    https://jinji-test.en-japan.com/

    運営企業:エン・ジャパン株式会社

    ビジネスで活きる知力に注目

    「入試における高偏差値と、ビジネスに求められる高い知的能力は必ずしも一致しない」という思いから開発された検査で、学歴や経歴に関係なくビジネスシーンで活躍できる優秀な人材を判断できます。

    《ポイント》

    ・知的能力テストと性格&価値観テストから、ビジネスに必要な資質を10段階で測定。
    ・検査時間は35分と短く、企業・応募者双方の負担を軽減。


    <8>GROW360

    https://www.grow-360.com/ja

    運営企業:Institution for a Global Society株式会社

    360度評価×AIで適性を可視化

    語学力や専門的スキルを“360度評価×AIを活用した評価補正”で測定。成果を出す上で重要な行動特性であるコンピテンシーを高い信頼度で可視化します。

    《ポイント》

    ・パーソナリティ理論『BIG5』に基づいて、個人の気質を可視化。
    ・3300万件の評価データを蓄積。これまで55万人以上に利用されており、新卒採用で積極的に採用すべき人材の見極めに力を発揮。
    ・潜在的な傾向チェック(IAT)により、応募者の隠れたパーソナリティやバイアスも可視化。


    タイプ3-ストレス耐性をはかる


    <9>HCi-AS

    https://hci-inc.co.jp/hci_as/

    運営企業:株式会社ヒューマンキャピタル研究所

    ストレスを感じるシチュエーションも診断

    適性検査の分野において、専業37年・導入社数6000社以上・受検者200万人以上の実績を持つ同社。HCi-ASは採用面接支援のツールとして、力を発揮します。

    《ポイント》

    ・検査時間10分、診断結果15分と短時間での検査を実施可能。
    ・ストレス耐性の強弱はもちろん、どんなシチュエーションでストレスを感じやすいか、組織で不適応行動を起こしやすいかをレポートに記載。
    ・基礎能力検査『HCi-ab』も提供しており、検査を組み合わせることでさらに精緻な診断が可能。


    <10>V-CAT

    https://www.jmam.co.jp/hrm/course/assess/item_v-cat.html

    運営企業:株式会社日本能率協会マネジメントセンター

    “心”に注目したオリジナリティの高い検査

    “人の持ち味が充分に発揮できるかはメンタルヘルスの状態次第”という考えを基に、個人の持ち味を心的活動のテンポや、心的エネルギーの強弱の組み合わせで分類するなど、コンピュータ解析では実現できないきめ細かな検査を実現。

    《ポイント》

    ・50年以上にわたり、延べ1000万人以上の臨床データを蓄積。専門家の目線も加えたオリジナリティの高い適性検査を開発。
    ・長所を存分に発揮できる「ストレス耐性が高い人材」の採用に役立つ。
    ・採用選考のほか、管理職への昇格や人材配置、社員教育まで継続して活用できる。


    タイプ4-カルチャーマッチに役立つ


    <11>DPI

    https://jinzai.diamond.ne.jp/test/dpi/

    運営企業:株式会社ダイヤモンド社

    「態度能力」で活躍する人材を診断

    ビジネス誌『週刊ダイヤモンド』などを発行するダイヤモンド社は、適性検査・社員教育・研修事業にも注力。そんな同社のノウハウが詰まった職場適応性テスト『DIST』は、企業からの支持を集めています。

    《ポイント》

    ・職場に適応し、実績を上げる人材には「態度能力(対人関係処理能力+意欲)」が欠かせないと定義。活躍できる人材の適性を明確に診断。
    ・多くの企業人を対象に調査を実施。テスト結果、実績、人事考課と相関するデータを蓄積し、信頼性の高い診断結果を提供している。
    ・DPIのほか、ストレス耐性をはかる『DIST』や知的能力をはかる『DBIT』も提供しており、多角的な診断も可能。


    <12>mitsucari

    https://mitsucari.com/

    運営企業:株式会社ミツカリ

    社風や社員とのベストマッチを実現

    社風・部署・社員との相性を可視化し、応募者とのマッチ度を診断。カルチャーマッチを重視する企業など約3900社が導入し、これまで25万6000人以上が受検している人気の適性検査です。

    《ポイント》

    ・応募者の人物像を28種類の性格と価値観で判断。
    ・所要時間は10分と短時間で検査可能。
    ・社員も受検することでより最適なマッチが期待できる。
    ・採用選考のほかにも、社内のチームマネジメント、チームビルディングにも力を発揮する。


    <13>PET II

    https://www.vector-up.com/service/assessment/pet-ii-2

    運営企業:株式会社ベクトル

    組織適性を多面的に評価

    新卒採用における「自律型人材」の確保に力を発揮する適性検査です。組織への適性を多面的な視点(組織管理者としての価値感・適性、ストレス耐性、組織文化適合度)から可視化します。

    《ポイント》

    ・組織管理者適性診断(15類型の人材タイプ)、メンタル診断(5段階のストレス耐性・4段階の対人トラブルリスク)、組織文化適合度診断(4類型)の各種診断を組み合わせて、パーソナリティを詳細に分析。
    ・人事担当者以外にも配慮した選考資料や応募者本人への提供資料は、わかりやすいフィードバックで提供。
    ・Webを利用しての検査で、受検時間は10~15分。診断結果は受検直後から確認可能で、短時間での診断を実施でき採用業務の効率化を実現。


    まとめ-ニーズに合わせた適性検査を効果的に活用しよう

    今回は、4タイプ・13の適性検査を紹介しました。新卒採用・中途採用、募集職種、採用スケジュールなど、それぞれの採用目的や実情に合わせて、最適な適性検査を選んでいただければと思います。

    また、応募者の入社後にも適性検査を活用できれば、社員教育や定着にも繋がります。適性検査を上手に活用し、事業の発展や継続に向け役立てていきましょう。



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    ※記事内にてご紹介した適性検査は、内容が優れているため、事例としてご紹介させて頂きました。ご紹介している企業様で、掲載の取り消しをご希望の場合は速やかに対処いたしますので、当社までご連絡くださいませ。

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